総合情報学科 システム情報専攻

安らぎあふれる社会を、デジタルでつくる。

総合情報学部で取り組むのは、AIやデータサイエンスを活用して「心豊かな生活」「心身の健やかさ」「安全・安心・快適な社会」の達成を目指す、文理融合の学び。システム情報専攻では特に「安全・安心・快適な社会」の実現に向け、プログラミングや情報工学分野の学びを軸として、AI応用、システム・ソフトウェア開発、ビジネス創生に関わる専門的知識を身につけます。

学問の魅力

今日、生活の隅々にAIが普及し、私たちはその恩恵を受けています。AIを活用する上では、AIそのものを知るだけでなく、AIを組み込んだシステム、それを動かすソフトウェアの開発設計、ネットワークの構築が必要です。それらを作る上ではプログラミング技術が必要となります。また、AIを活用したシステムを社会に普及させるためのビジネスモデルを創生するスキルも重要です。システム情報専攻では、AIを使いこなし、システム、ソフトウェア、ネットワークの設計・開発するスキルと、それをビジネスに展開するスキルの双方を養うカリキュラムを提供します。文理の枠を越えた幅広い学びのもと、社会を変え、「安全・安心・快適な社会」を実現するための能力を身につけることができます。

学び方

高度なプログラミングスキルとAI設計能力を養う

本専攻ではAIのしくみを深く理解するために必要な数学科目にくわえ、AIを設計する上で必要となる高度なプログラミング能力を養う科目を、1年次から充実させています。
数学・プログラミング、そして情報工学分野を中心とした専門知識に、先端的なAI応用領域の学びを重ねることで、AI、システム・ソフトウェア等の情報通信技術を駆使したDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するための高度な知識を身につけます。
グローバルな世界で通用し社会の変革を実現できる、第一級のAIエンジニア・プログラマーを目指せるカリキュラムとなっています。

高校教員免許「情報」取得*に対応したプログラム

DX人財(デジタル技術によって業務や社会の仕組みを変革できる人財)の育成や、高校での「情報」科目の高度化に対応するため、ニーズが高まりつつある高校教員免許「情報」取得のためのプログラムを展開します。
「情報」の教職課程修了者は、情報通信技術に関する知識とスキルを備えた人財として企業に認知されていることから、他業種への就職活動でも有利に働きます。そこで本専攻では高校教員免許「情報」の取得に必要な科目のうち「コンピュータ及び情報処理」「情報システム」「情報通信ネットワーク」区分の科目を充実化し、他の分野でも活躍するための基盤をつくります。
なおシステム情報専攻は東洋大学で唯一、高校の「情報」教員免許を取得できるカリキュラムとなっています。
(*文部科学省への認可申請準備中)

グローバル化への対応

日常的な国際交流から、長期海外留学の支援制度まで

1年次から4年次まで継続的に英語が学べる科目をはじめ、海外の異文化を知るための科目、英語のみで行われる授業などを通して、グローバルな素養を培います。
本学部が独自に設置する「総合情報学部SGUルーム」では外国語学習のサポートや学習・留学相談など多岐にわたる支援を行います。英語だけでなく、中国語学習講座を定期的に開催するなど、多彩な外国語学習を展開。海外からの留学生と日本人学生が交流する場ともなっています。
また短期の海外インターンシップや海外研修も充実しており、長期海外留学をする場合も、留学期間中の成績(単位取得状況)を反映して4年間で卒業できるよう配慮されています。

4年間の学び

AI、IoT、プログラミング。社会の成長を支える学び

1年次から各領域の基盤となる数学と情報工学分野の理解を深め、演習(実践)科目でプログラミングやシステム・ソフトウェア開発の基本スキルを身につけます。
2、3年次ではプログラミング領域、AI応用領域、システム・ソフトウェア開発領域の各領域の学びを展開することで、知識とスキルの向上を図ります。同時に、ビジネス創生領域の科目を学ぶことで、学習の成果を実社会で応用するための知識とスキルを身につけます。
また、3年次から教員の研究室に所属し、ゼミ活動を通じて、より高度で実践的な専門知識やスキルを身につけます。4年次には、自らが研究テーマを設定し、担当教員の指導のもと、1年間をかけて研究に取り組みます。
これらの学びを通して、AI、IoT、システム・ソフトウェア、ビッグデータ等を駆使し、DXによって「安全・安心・快適な社会」の実現を支える高度な知識とスキルを養います。

中心となる4つの領域

3、4年次には、それぞれの関心や志向に応じて4つの領域に関する学びを高度化します。各領域での専門性を高め、次代の社会を支える情報システム・インフラの開発・運用を支える知識とスキルにつなげます。またビッグデータをビジネスのほか地方創生に活用するための能力を培います。

1. プログラミング領域
高度なプログラミング技術を身につける。
2. AI応用領域
高度なAI技術を駆使した自動化、省人化によって、安全・安心・快適な社会を実現する革新的な仕組みを創り出す。
3. システム・ソフトウェア開発領域
社会の高度なDX化により安全・安心・快適な社会の実現に資するシステム・ソフトウェアを開発する。
4. ビジネス創生領域
AI・IoT・ビックデータを活用し、安全・安心・快適な社会の実現を可能にするビジネスを創出できる能力を養う。

卒業論文のテーマ例

  • 機械学習を用いたカメラおよびマイクによるマルチモーダルAI行動認識
  • アイトラッキングを使用した検索システム
  • 画像認識による料理レシピ提案システム
  • 高齢者向け自律運動学習支援システムにおけるMediaPipeの活用
  • 音楽聴取者に向けた声による感情分析を応用した音楽レコメンドシステムの開発
  • ドローンの自律飛行による鳥害対策
  • 画像表情分析と音響強度を利用した楽曲推薦システムの開発
  • 色覚異常者に対するデジタル支援
  • 店舗の特徴に合わせたセルフレジと有人レジの組み合わせ
  • 地域格差に着目したIT人材不足の構造分析
  • プログラミング能力向上に関する影響要因の研究

(2023年度卒業研究・制作のテーマより)

資格取得支援

システム情報専攻の必修科目に一部科目が含まれる高校教員免許「情報」、データサイエンスに関連した資格として「社会調査士」などのほか、情報関連の資格など、幅広く取得を目指すことができます。
高等学校教諭一種免許状(情報)[認可申請準備中]※/社会調査士/情報処理技術者試験(基本情報技術者試験/応用情報技術者試験/ネットワークスペシャリスト試験等)/技術士(情報工学)/G検定/簿記検定 等

別途教職課程の履修が必要

学びの取り組み

幅広い分野で活躍できる「DX人財」へ

デジタル技術によって業務や社会のしくみを変革するDXが進められる中、AI、プログラミング、システム・ソフトウェアに熟知した「DX人財」へのニーズが急増しています。IT企業はもちろん業界を問わず一般企業でも同様であり、特に企業においては事業のDXを実現する新たなビジネスモデルを創生することが期待されます。
こうした実社会のニーズに応える技術力およびビジネスモデルを提案できる能力を養い、あらゆる業界の第一線で活躍できるDX人財を目指せるカリキュラムを用意しています。

文理融合の多様性と高い専門性

総合情報学科のカリキュラムの特徴は、文理融合による学びの多様さと、各分野の高度な研究にも発展する専門性の高さにあります。情報通信技術に関連した理系分野を中心にしながらも、文理の隔てなく自分の興味・関心や志向に応じて分野・テーマを選択し、実践的な学びにより専門性を高めることができます。各分野での学びは、大学での成果をまとめる卒業研究・論文から、さらに高度な大学院での研究にまで発展させることが可能です。

教員による、ていねいな支援

専門分野を究めるには、適切なガイドが必要です。各分野での実績と経験をもつ教員が授業の内外で、一人ひとりに適確でていねいな支援を行い、目標設定から達成までを時間をかけてしっかりサポート。多様な関心とそれに応じた学びを実現するため、それぞれの特性や目標に沿った指導・支援を行っています。

特徴的な科目

ビジネス情報論

近年の企業および企業をめぐる環境は、デジタルトランスフォーメーション(DX)や非財務情報の開示などにより急速に変化している。この講義では、営業、経理、人事、購買など、企業の多様な業務とそれを支える様々な業務システムの理解を前提として、DXや非財務情報の開示などビジネスシステムをめぐる課題を理解し、それらに対応する能力を高めることを目的とする。

サービス情報論

サービスとは顧客の期待に応える価値を提供する活動であり、人間が直接提供する場合などはその品質に変動が見られる場合も多い。この講義では、サービスの構造を理解し、顧客の特性を把握した上で、サービスの企画や品質の維持・向上に携わる能力を高めることを目的とする。様々なサービス事例の特徴を理解し、ICTの利活用によりサービスを企画・設計し、評価するための手法を紹介していく。